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ホーム 現場レポート 一筋縄ではいかない課題と向き合う浸出水処理
KKEの現場レポート
最終処分場(浸出水処理施設)
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最終処分場は廃棄物を埋⽴て、⾬⽔や散⽔により廃棄物を安定・無害化する施設です。 今回ご紹介する施設は一般家庭などから出た廃棄物を埋め立てる一般廃棄物最終処分場で、地域の約15年分を想定した約290,000立方メートルの埋め立て容量があります。 周辺地域の安全・安心への配慮も徹底され、埋立地を最新技術の建物で覆う全体被覆方式(クローズド型)を採用。雨水の侵入や埋立処分した廃棄物の飛散を防ぐ、環境にやさしい処分場です。 埋立処分した廃棄物は散水して安定化させる必要がありますが、散水する水は沢水や雨水を利用することで水資源の有効活用やコスト削減も実現しています。 もちろん、埋立地から出る水(浸出水)も管理されています。浸出水処理施設について、運転管理を担う社員に話を聞きました。
大きな屋根の下が埋立場 手前の白い建物が浸出水処理施設
浸出水処理施設
焼却灰などが搬入される埋立場
浸出水処理施設では、運転管理、機器・設備の保守点検及び清掃作業、水質分析などを日々行なっています。 この施設の最大の特徴は埋立地が建物に覆われたクローズド型であることです。環境への影響が少ないなど多くのメリットがありますが、機械的に散水するため日中、夜間、早朝など1日のサイクルの中でも浸出水の水質が大きく変動することが課題となります。
「対応として薬品調整や機器調整など、先を見越した運転管理を日々行なっています。特に、この施設に流入する浸出水には塩分やカルシウムが多く含まれているため、各種運転調整の他に塩分やカルシウムを除去する清掃作業の負担が大きくなっています。」
廃棄物を安定化させるために行われる散水
塩分やカルシウムのため頻繁に行われる清掃作業
施設周辺でも汚染等がないか厳重に監視
この施設には塩分やカルシウムを多く含んだ浸出水が流入してきます。特に、カルシウムは水処理を行う上で悪影響を及ぼす物質でもあるため、これらの処理を前段の工程の中で行う、新しいタイプの特徴的な浸出水処理施設としてスタートしました。 運転計画では設計に基づく薬品注入率等の基本、ベースとなる数値が示されていますが、実際には計画通りにならないことも多いです。日々の運転管理では、常に水質を監視しながら各種調整を行なうなど、状況に応じた対応が求められます。
「何もかもが初めてだったところから、日々の経験を積み重ねて今日に至ります。水質が大きく変動するため、状況に応じた各種調整が必要になりますが、今後はそれをシステム的なものにしていきたいと考えています。現在、日々の業務を行いながら検討を続けているところです。」
水質検査
状況に応じた柔軟な運転調整
中央監視室
薬剤の量や水量などを適正に管理するスキルが必要
実際の運転では施設能力を超える浸出水が発生することもあります。
「施設能力を最大限発揮するため、運転管理の改善に取り組むとともに、更なる品質向上を図ることがお客様への貢献にも繋がり、知識を養う機会にもなっていると思います。また、現場で何かトラブルが発生した場合には、経験の浅い職員も同行して現場での対処を経験していきます。」
このような経験をすることで身につける知識や技術と日々蓄積されるデータをもとに、運転方法を改善していくこと、設備を改良していくことも大切な業務です。 さらに、クボタグループとしてもDXやAIを活用することで、経験の浅い社員でも適切な管理ができるような技術開発の取組が始まっています。
[▶︎ 最終処分場・浸出水処理について詳しく] [▶︎ 運転管理について詳しく]